シャネル 2005 05PF メティエダール|銀座「パリ–東京」CHANEL ジャケット・ワンピースの職人技

シャネル 2005 05PF メティエダール|銀座「パリ–東京」CHANEL ジャケット・ワンピースの職人技

シャネルの2005年 05PF「Paris–Tokyo(パリ–東京)」は、CHANELのメティエダールを語るうえで外せないコレクションです。パリの職人技と、当時の東京が持っていた鋭くモダンな空気。その二つが銀座でぶつかり、ジャケットやニット、スカート、ワンピースに独特の緊張感を生みました。

ショーが行われたのは2004年12月。商品年代表記では2005 Pre-Fall、TC JAPANでは「05PF」としてご紹介しているParis–Tokyoです。華やかな装飾だけを見るのではなく、なぜこのコレクションが特別なのかを、職人の仕事と着こなしの両方から見てみましょう。

シャネル 2005 05PF「Paris–Tokyo」とメティエダールの歴史

ここは少し混同されやすいポイントです。CHANEL公式アーカイブによると、最初のメティエダール コレクションは東京ではなく、2002年にパリのオートクチュール サロンで発表された「Satellite Love」でした。

東京・銀座が歴史に残るのは、その次の大きな節目です。2004年、CHANELは新しい銀座旗艦店で、メティエダールとして初めて海外でファッションショーを開催しました。それが「Paris–Tokyo」。新しい銀座の拠点とともに、職人技を世界へ見せる舞台がパリの外へ広がった瞬間でした。

05PFを理解するポイント

「メティエダール最初のコレクション」ではなく、初の海外メティエダール ショーが東京・銀座。2002年から始まった職人技のコレクションが、2004年のParis–Tokyoで初めて海外へ出た、と捉えると流れがきれいに見えてきます。

当時の報道では、銀座の新旗艦店のオープニングとともにプレフォールの新作が披露され、コレクションにはクチュールに通じる細かな手仕事が惜しみなく使われていたと伝えられています。建物そのものの話題性だけでなく、服のディテールを間近で見せる場として銀座が選ばれたことも、この05PFを印象深いものにしています。

2004年当時のCHANELを支えた5つのメティエダール工房

05PFを読み解く背景として知っておきたいのが、当時CHANELを支えていた専門工房です。2002年、CHANEL傘下のParaffectionには5つのメティエダールが揃っていました。LesageとMassaroが加わり、すでにCHANELと関係を持っていたDesrues、Lemarié、Maison Michelとともに、専門技術を次の世代へ残す体制が形になっていきます。

Lesage(ルサージュ)刺繍とツイード。糸、パール、スパンコールなどを使い、細かな表情を一針ずつ作り上げる工房です。
Massaro(マサロ)靴作り。木型、裁断、縫製、仕上げまで、多くの専門技術が一足に集約されます。
Maison Michel(メゾン ミッシェル)帽子作り。素材を成形し、シルエットを作る技術を受け継ぐメゾンです。
Lemarié(ルマリエ)花細工、羽根細工、生地装飾。軽やかな素材に立体感と動きを与えます。
Desrues(デリュ)CHANELが1985年に最初に傘下へ迎えたボタンメーカー。服の小さなパーツまで、全体の印象を左右する大切な仕事です。

メティエダールの面白さは、単に「手作業が多い」ということではありません。刺繍、ツイード、帽子、靴、ボタンと、それぞれ専門が違う職人の仕事が、最後には一つのCHANELルックとして自然にまとまること。05PFを見ると、その積み重ねが服の細部に現れています。

CHANEL 05PFのデザイン|洗練された職人技に「日本のロック感」

2004年当時のWWDは、Paris–Tokyoをドレッシーなスポーツウェアの感覚と、東京らしいロックの空気をあわせ持つコレクションとして紹介しています。きれいに作り込まれた服なのに、堅苦しく見せない。このバランスが05PFの大きな魅力です。

たとえば、スキーセーターのようなニットにLesageの緻密な刺繍を施したスカートを合わせるスタイリング。少しボリュームのあるスカートにはフラットブーツを合わせ、ニットドレスにはキルティングレザーをウエストへ組み込むなど、素材や用途の異なるものを意外な組み合わせで見せています。

さらに、リボンをスカートやドレスの構造へ織り込むように使うなど、近くで見るほど発見があるディテールも特徴的でした。遠目にはCHANELらしく端正。それでも近づくと、少し大胆で、少し遊びがある。だから20年以上を経ても古さだけでは語れません。

05PFは、装飾を「たくさん付けた服」ではなく、職人の技を使いながらも軽やかに着るためのコレクション。パリの手仕事と東京のエネルギーが、絶妙な距離感で一着に同居しています。

シャネル 05PFジャケットやワンピースで、人とは少し違うおしゃれをさりげなく

TC JAPANで05PFを見るとき、私たちが面白いと思うのは「全身をランウェイ通りにしなくても、このコレクションらしさが残る」ことです。ディテールのあるジャケットなら、ほかをシンプルに。存在感のあるニットやスカートなら、その一着を主役にする。それだけでもParis–Tokyoの少し尖った空気が自然に入ります。

メティエダールの魅力は、派手さだけではありません。刺繍、ツイード、帽子、靴、ボタンまで、それぞれの専門工房の仕事がぶつからず、最終的にシャネルの洋服としてまとまっていること。05PFには、職人の技の結集をたっぷり実感できる作品が揃っています。

目立つために着るのではなく、「よく見ると何か違う」と感じさせる。いつもの装いに05PFのテイストを一つ加えるだけで、人とは少し違うおしゃれをさりげなく楽しめる。そこがParis–Tokyoの今も変わらない魅力です。

CHANEL 2005 Métiers d'Art Paris Tokyo collection items

CHANEL 2005 05PF / PARIS–TOKYO

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TC JAPANでご紹介している2005 05PFのジャケット、スーツ、ワンピースなど、Paris–Tokyoのラインナップをこちらからご覧いただけます。

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