シャネルを母娘で受け継ぐ バネッサ・パラディとリリー=ローズ・デップ|CHANEL香水広告からランウェイへ

シャネルを母娘で受け継ぐ バネッサ・パラディとリリー=ローズ・デップ|CHANEL香水広告からランウェイへ

母はバネッサ・パラディ、娘はリリー=ローズ・デップ。顔立ちが似ているのはもちろんですが、二人を並べて見ると、CHANELとの関わり方までどこか美しくつながっています。

母は香水広告の小鳥となり、娘は10代でアンバサダーへ。やがてランウェイを歩き、クチュールの花嫁に。時系列で追うと、同じシャネルでも二人の魅力がまったく違って見えてきます。

1991年 バネッサ・パラディがCHANEL「COCO」の小鳥に

バネッサ・パラディといえば、なんといってもこの広告。1991年に始まったCHANEL「COCO」のキャンペーンで、ジャン=ポール・グードは彼女を大きな鳥かごの中の小鳥として描きました。

ブランコのような止まり木、白い猫、そして華奢なバネッサ。本当に小鳥のように美しく、可憐なのに少しいたずらっぽい。この一本だけで、彼女とシャネルの長い関係が始まったことまで納得してしまうような存在感です。

その後も関係は続き、2010年には「ROUGE COCO」とバッグ「COCO COCOON」、2015年にはカール・ラガーフェルド撮影の「Girl」バッグ広告へ。香水、メイク、バッグと、バネッサは長い時間をかけてCHANELのさまざまな顔を見せてきました。

2015年 娘リリー=ローズもシャネルの新しい顔へ

2015年春、ニューヨークで再演されたParis-Salzburg メティエダール ショーに、バネッサは娘リリー=ローズと出席。同年7月、16歳のリリー=ローズはCHANELのアンバサダーとなり、Pearlアイウェアの広告に起用されます。

さらに同年のカジノを舞台にしたオートクチュールでは、母娘そろって会場演出に参加。母の隣にいた少女が、その年のうちに自分の名前でCHANELの顔になっていきました。

Lily-Rose Depp in silver dress

Lily-Rose Depp

母はCOCO、娘はN°5 L’EAU|香水広告を母娘二代で

2016年、今度はリリー=ローズが「N°5 L’EAU」の顔に。ここは混同しやすいところですが、母娘が担当したのは同じ香水ではありません。バネッサは「COCO」、リリー=ローズは「N°5 L’EAU」です。

それでも、CHANELのフレグランスを母娘二代で表現した流れはやっぱり特別。リリー=ローズ版はヨハン・レンクが監督し、静と動、無邪気さと大人っぽさを短いカットで行き来します。

あなたはどちらがお好みでしょう? 鳥かごの中で小鳥のように揺れるバネッサか、若さと洗練を行き来するリリー=ローズか。どちらのほうが「シャネルらしさ」を感じるのか、続けて見るとかなり面白いです。

Lily-Rose Depp with CHANEL N5 L'Eau bottle

Lily-Rose Depp

Vanessa Paradis in pale embellished dress

Vanessa Paradis

17歳のリリー=ローズをのぞく「In the Bag」

広告のミステリアスな表情とは違い、British Vogueの「In the Bag」ではバッグの中身を軽快に紹介。お気に入りのバッグの形を自分流の言葉で話す姿まで、10代らしい素顔が見える一本です。

17Cのカナリアイエローを着たリリー=ローズ

2016年9月、『Planetarium』のプロモーションでヴェネツィア国際映画祭に登場したリリー=ローズが選んだのは、CHANEL 2017クルーズ(17C)のカナリアイエローのワンピース。刺繍とスパンコールが光る鮮やかな一着でした。

17Cはカール・ラガーフェルドがキューバ・ハバナで発表したクルーズ コレクション。強い色を若々しくさらっと着るリリー=ローズを見ると、このシリーズの開放的な空気まで伝わってきます。

ハバナで発表された17Cをコレクション記事でさらに詳しく。

CHANEL 2017クルーズ(17C)を見る

2017年クチュール|娘はCHANELの花嫁、ママは会場ゲスト

その前月、2016年12月のParis Cosmopolite メティエダールでは、リリー=ローズ自身がリッツ・パリのランウェイを歩きました。そして翌2017年1月、CHANEL春夏オートクチュールでは淡いピンクのフリルドレスをまとい、ショーを締める花嫁役に。

会場には母バネッサもゲストとして出席。娘はフィナーレでカール・ラガーフェルドと歩き、ママはその姿を会場から見守る――なんというセレブ親子でしょう。

リリー=ローズは当時、子どもの頃に母とカンボン通り31番地のCHANELサロンを訪れた記憶も語っています。幼い頃に母と来た場所から、今度は自分がクチュールの花嫁としてランウェイへ。時系列で見ると、この場面がぐっと特別に見えてきます。

母のクローゼットにあるCHANELが、娘の日常へ

2018年、Vogueがメティエダール ショーへ向かうリリー=ローズの準備を撮影しました。そこで彼女は、母が長年大切にしてきたCHANELがたくさんあり、クローゼットから服や小物を探すのが楽しみだと話しています。

幼い頃から持っている小さなピンクのCHANELバッグも登場。母の仕事で身近にあったシャネルが娘の思い出になり、やがて娘自身も広告とランウェイに立つ。この親子だからこそのつながりがよく分かります。

バネッサの「COCO」から、リリー=ローズの「N°5 L’EAU」、17C、そしてクチュールの花嫁へ。よく似た母娘なのに、CHANELをまとったときの魅力は同じではありません。バネッサは自由で少しいたずらっぽく、リリー=ローズは繊細さの中にモダンな強さがある。二人を続けて見ると、世代が変わっても個性を消さないシャネルの面白さまで見えてきます。

参考資料

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