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シャネルの服は、立っている時だけでなく、歩いたり腕を動かしたりした瞬間にも美しく見えます。その感覚をたどっていくと、ココ・シャネルとダンスの長い関係に行き着きます。
始まりは、1920年代のパリ。前衛芸術家たちと親しくしていたガブリエル・シャネルは、バレエ・リュスを率いたセルゲイ・ディアギレフと交流し、のちに彼の支援者にもなりました。
シャネルが目指したのは、女性の身体を固める服ではなく、身体と一緒に動く服でした。ジャージ素材を女装に取り入れ、肩や腕を動かしやすくしたことも、その考えの延長にあります。
本人もダンスを学んでおり、動きの中にある優雅さをよく知っていました。CHANELの公式映像には、衣服と身体がどのように響き合ってきたのかが、短い時間に凝縮されています。
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1924年6月20日、バレエ・リュスの《Le Train Bleu/青列車》がパリのシャンゼリゼ劇場で初演されました。台本はジャン・コクトー、音楽はダリウス・ミヨー、振付はブロニスラヴァ・ニジンスカ。そして衣装を担当したのが、ガブリエル・シャネルです。
彼女が用意したのは、華やかなチュチュではありません。海辺のスポーツウェアを思わせる、身体を締めつけない服でした。舞者たちが走り、跳び、身体をひねるたびに、衣装そのものが作品のテンポを作っていきます。
それから83年後、カール・ラガーフェルドは2007PF「Paris–Monte Carlo」で《青列車》の記憶を呼び戻しました。舞台はモンテカルロ。サテンやチュール、リボンを結んだ靴、そしてCHANELのジャケットやドレスが、昼の軽やかさから夜の華やかさへと表情を変えていきます。
CHANELのジャケットが窮屈に見えないのは、きれいな輪郭の中に動くための余白があるから。ドレスやスカートが歩くたびに揺れ、チェーンやアクセサリーが小さくリズムを刻むのも、静止画だけではわからない魅力です。
《青列車》は一夜の舞台で終わりませんでした。ココ・シャネルが信じた自由な動きは、カール・ラガーフェルドへ受け継がれ、今もCHANELの服の中で踊り続けています。
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