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え?これってシャネル??
そう声が出た方、きっと少なくないはずです。
シャネルと聞いて思い浮かべる、端正なツイードジャケットや小さな黒のドレス。もちろん、その記憶はちゃんと残っています。けれどCHANEL 26PFで目の前に現れたのは、もっとラフで、もっと街の匂いがするシャネルでした。
見慣れた輪郭だけが、するりとほどけたようなコレクション。好きか、まだ戸惑うか。賛否がきれいに分かれそうな2026年メティエダールです。
場所は、使われなくなったニューヨークの地下鉄駅。列車がホームへ滑り込み、乗客のような人たちが次々に降りてくる。レオパード、スーツ、パール、デニム。皆が同じ「シャネルの女性」に見えないところが、このショーの面白さでした。
そして冒頭、白いトップスにジップアップ、色落ちしたデニムという、まるで学生のような気負わない姿で歩いてきた女性。彼女はインド・ハイデラバード出身のバヴィータ・マンダヴァ。インド人モデルとして初めてCHANELのショーのオープニングを飾りました。
数カ月後、初めてのMet Galaで彼女が選んだのも、あのジーンズ姿を思わせる装いでした。ただし、今度はCHANELのオートクチュール。白いタンクトップとハーフジップ、色落ちデニムにしか見えないパンツを、約250時間かけて仕立てたものです。
パンツの正体はデニムではなくシルクモスリン。穿き込んだような表情をトロンプルイユのプリントで生み、何でもない普段着に見えるところまで手仕事でつくり込む。その静かな贅沢こそ、今回のCHANELを象徴しているように感じます。
モデルを通してシャネルの変化をもっと見たくなった方へ。ランウェイやキャンペーンで長く存在感を放つロリ・バイアについては、こちらの記事でご紹介しています。
今回のツイードジャケットは、きちんと着るためだけの服ではありません。デニムに重ねたり、コートの中でくしゃっと馴染ませたり。豪華なのに、豪華さを先に見せない。そのバランスがとても新鮮でした。
近づいて見ると、デニムのような表情を刺繍でつくり、フランネルに見える質感をブークレで表す。Lesage、Goossens、Lemarié、Atelier Montex、Maison Michelなど、シャネルを支えるメゾンダールの技術は、今季も驚くほど贅沢です。
でも、その職人技を「特別な日の服」という額縁には閉じ込めない。街で見かける普通の装いへ溶かしてしまうところに、マチュー・ブレイジーらしい新しさを感じます。
独特の語り口と、鋭いファッション洞察力で、CHANELを深く、そして率直に語ってくれるSuper Dacobさん。私たちも大ファンで、今回も一押しです。細部までじっくり見たい方は、ぜひYouTubeもフォローしてみてくださいね。
公式映像で通して見ると、ひとりの理想像を追うというより、ニューヨークですれ違うさまざまな人の物語を集めたショーだったことがよく分かります。ツイードジャケット、コート、ワンピースが、着る人ごとにまるで違う表情を見せます。
これまでのシャネルらしさから、ものすごく一新したように見える今回のコレクション。けれど、服を近くで見れば見るほど、贅沢な素材も職人の手仕事も、驚くほどシャネルです。
「これはシャネルじゃない」と感じた方も、「だからこそ今のシャネル」と思った方も。あなたは、この新しいCHANELをどう感じましたか? ぜひまた、気軽にメールで聞かせてくださいね!
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