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2024年5月2日、CHANEL 2024/25クルーズコレクション(25C)は南仏マルセイユで発表されました。舞台はル・コルビュジエのユニテ・ダビタシオン、通称シテ・ラディユーズの屋上にある現代アートセンターMAMO。海、風、コンクリート建築が、ヴィルジニー・ヴィアールによるツイードジャケットやニット、ワンピースへ映り込みます。
25Cの魅力は、クラシックなシャネルの服をリゾートらしく軽くしただけではありません。テーラリング、スポーツウェア、海辺のモチーフが、一つの装いの中で自然に交わる点です。
シテ・ラディユーズは、ル・コルビュジエが1945年から1952年にかけて手がけた集合住宅です。屋上にはランニングトラック、体育館、屋外劇場などが計画され、現在はMAMOが空と海へ開かれたアートの場として使われています。
ショー当時、CHANELファッション部門プレジデントのブルーノ・パブロフスキーは、港町マルセイユを異なる文化が交わり、音楽、ダンス、アートの力が息づく都市として語りました。整えられた避暑地ではなく、日常と創造が同居する街。そのエネルギーが25Cの背景です。
ランウェイには、シテ・ラディユーズを思わせる淡いパステル、コンクリートグレー、格子柄が登場します。建築の表面や窓のリズムが、ツイードのチェックへ置き換えられたような構成です。
冒頭の鮮やかなグリーンのツイードジャケットには、グレーのスウェットが重ねられました。端正なジャケットの内側にフードがのぞくことで、CHANELらしい輪郭を保ちながら、装いはぐっと軽快になります。
店主の見どころ
25Cのジャケットは、ツイードそのものを軽く見せるだけでなく、フードやフラットな靴を隣に置いて印象を変えています。ジャケットの品格を残しながら、着こなしの重心を街と海へ近づける組み合わせ。ここに、このコレクションらしい新しさがあります。
フード付きの白いスキューバスーツには黒いリボン。透かし編みのニット、波のような斜めのラインが走るスカート、漁網を思わせるゴールドネックレスも続きます。海の要素をそのまま飾りにするのではなく、素材や線、重ね方へ移した表現です。
海の生き物を描いたフリル、パッチワークレースのワンピース、バレエシューズに加え、スキューバ用の靴をタキシード風に見立てた黒いフラットシューズも登場しました。ドレスとスポーツ、繊細なレースと実用的なディテール。その距離の近さが、25Cを若々しく見せています。
マルセイユの風、屋上のコンクリート、服の動きを一緒に見ると、25Cの輪郭がよりはっきり分かります。
ツイードとスウェット、レースと海、建築とスポーツ。25Cは、一つの強いモチーフで見せるコレクションではなく、異なる要素を軽やかに並べることで、シャネルのジャケットやワンピースを新しい景色の中へ置きました。マルセイユの舞台と響き合う、都会的で自由なクルーズコレクションです。
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