CHANEL 09A ブラック・グリーン
ウールシルク ロングジャケットコート
直前の純白のコレクションから一転。CHANEL 2009/10年秋冬(09A)は、「さまざまな黒」を主役にしました。
テーマ名は、濃色の男性服とタイ、スカーフ、襟、カフスを際立たせる装いで知られる英国のダンディ、ボー・ブランメル(Beau Brummell)にちなむ「Belle Brummell」。男性形の「Beau」を女性形の「Belle」に置き換え、その端正な黒のスタイルをCHANELの女性服へ移しました。
白い襟とカフスは取り外しができ、一着で二つの表情を楽しめる仕立て。淡いピンクと翡翠色、3種類の丈のシャネルジャケット、多彩な生地と刺繍が、黒を主役にした09Aへ豊かな表情を加えています。
「Belle Brummell」は、濃色の男性服と、タイ、スカーフ、襟、カフスを際立たせる装いで知られる英国のダンディ、ボー・ブランメルに由来します。カール・ラガーフェルドは男性形の「Beau」を女性形の「Belle」に替え、その端正な黒のスタイルをCHANELの女性服へ移しました。
2009年3月、パリのグラン・パレに現れたのは、オニキスのように黒く磨かれた床と、飾りのない白い壁が続く8つの空間。黒いドレスや端正な黒いスーツには、白いチュール、モスリン、タフタのフリル襟とカフスが添えられました。男性服から生まれた襟やカフスが、透ける白とフリルによって軽やかな女性の装いへ変わる。この黒と白の対比が09Aの物語です。
フルショーでは、黒い服の首元と袖口に白が現れ、ルックの印象を次々と変えていく流れをご覧いただけます。
白いチュール、モスリン、タフタで作られた襟とカフスは、単なる飾りではありません。プリーツのラフカラー、シフォンのカメリア、細かなフリルが、黒いドレスやスーツの輪郭を切り替えます。
しかも多くは取り外し可能。一着を端正にも華やかにも見せる「一着、二つの表情」という発想でした。顔の近くと袖口へ白を少量置くだけで、黒の面積は変えずに印象を変えられます。
カール・ラガーフェルド自身のインタビューでは、このコレクションの発想と、黒に白を効かせる考え方を映像で確かめられます。
09Aの黒は一色ではありません。マット、光沢、透け感、サテン、ウール。光の受け方が違う黒を重ねることで、遠目では静かに、近づくほど豊かに見える構成です。
シャネルジャケットは3種類の丈で展開され、オットマン織のブレードで縁取られたものや、「ペーパー」ツイードを使ったもの、すっきりとしたメンズパンツに合わせたスタイルが登場しました。白いフリルがあっても、全体は端正でシャープです。
帽子工房メゾン・ミッシェルが制作した帽子のもと、コートドレス、スーツ、イブニングドレスには、型押しストレッチ素材、網目状のギピュール、漆黒ビーズのキャビア刺繍、カボション風ウール、サテンレザー、シルクジャージー、クレープが使われました。同じ黒でも、表面と光沢の違いで一着ずつ表情が変わります。
黒を引き立てたのは、ごく短く現れる淡いピンクと翡翠色。
翡翠色は服だけでなく、アールデコ調のペンダントやヒールのリングにも繰り返されました。色を増やすのではなく、小さな差し色で黒を際立たせる方法です。
フルショーでは見落としやすい生地、襟、カフス、アクセサリーは、こちらのディテール映像で確認できます。
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